10月9日
本日の走行距離105km 計5997km
8時起床後、落ち着いたホテル生活を終え、荷物を片付けていると、昨晩アサが「腐ると嫌だから」と言って窓の外に出していたチーズが鳥に啄ばまれていた・・・だから、「この気候で腐るわけないから室内に入れておこう」と言ったのに・・・
9時に出発、親切な受付のおじちゃんは、毎日レセプションのソファーで眠っているようで、お客がおじちゃんを起こさないように静かに出て行く姿が微笑ましい。
出発後、街中を通って10分ほど走り下り坂にさしかかると一気に平地中央アジアみたい
な(行ったことないけど・・・)開けた光景が。
牛や馬がのどかに牧草を食んでいる。
気分よく走っていると、アサを遠くに置いてけぼりにしていた・・・そして振り返ると、遠くから牧羊(牛)犬がアサ目がけて駆け出している!!
「犬が追って来てるよ!!」
と叫ぶと、それに気がつき全力で逃げるアサ。
犬とアサは距離的にはだいぶ離れていたので安心して眺めていたのだが、危機的な状況というものは傍から見ると滑稽なものであるな。
犬に追われるビデオに撮ればよかった・・・とも思ったが、必死で逃げている時に僕が動画を撮っていたらきっと喧嘩になるんだろうな。
息を切らしながら無事逃げ切ったアサとともにさらに20kmほど走り、その後は上り坂。本日は2000m以上があると聞いていたのでそれなのだろう。
この辺りはリンゴの産地のようでリンゴ売りのおじさんが道端にゾロゾロ・・・
アサはおじ様方から大量のリンゴを受け取っていた。
リンゴを持ってジワジワ上るが、そこまで大変ではない、なんせエルズスムが1700mほどあったのだから実質300mだけUPなのだ。
もう少しで峠を上りきるという所でアサが「腹減った!!」とのたまうので、パンと啄ばまれた残りのチーズで昼ごはん休憩にするものの、雨が降ってきたので食事途中で先に進む。
その後、小雨のみのなか上り2000m下る、絶景。眼下に広がる山脈群を見下ろしながらグイグイと下っていく。
この辺りでは雄雄しい岩山だけでなくラフティングも盛んのようである(もしくは盛んにしようとしている)
崖を見下ろせる素敵なお茶屋で休憩。
川を見下ろし渓谷見ながらだが、張り巡らされた電線が景観を見出し邪魔である・・・
休憩後、少し走った後川沿いで昼ごはん。
そしてさらに走り、可愛らしい小さい村が渓谷の中に佇んでいる様子を見下ろしながら突っ走って行く。渓谷もその間を流れる川も綺麗だ。
本日はセッセと進もうと思ったのに綺麗な景色を撮るたびに止まるため進めない・・・
素敵すぎる・・・フワフワとした気持ちでこじんまりとした村で休憩を決定。
ここで宿泊してもいいな・・・と思うがまだ早いし、パンとキュウリを食べるのみに。
村の少年たちが僕らの背後で興味津々に見つめており、わざとらしく僕らの前の水道へ行ったり来たり・・・挨拶したいようだがその勇気が出ないようだ。(Helloって言えよ!!みたいな事を言い合っている)
パンを食べながらその様子を観察する。
結局勇気が出ない少年のためにアサが声かける。それにはにかみながら、懸命に英語で「Hello!!Where are you from?」と尋ねてきた。
「日本からだよ」と答えると満足そうに走り去っていった。可愛い子達であった。
再び岩壁と川の素敵な景色の中は走り続けると、16時頃に予想していなかったきつい上りが現れる・・・聞いてない・・・
湖のそばきれいだが、傾斜がきつい・・・気が抜けていた分余計にしんどいのだろう。
でもやっぱり湖は綺麗だ。
無事小さな峠を越えたと思ったら今度は強風・・・
それもとてつもない・・・その凄さは胸につけていたサングラスが吹っ飛んでいたことに気がつかないほど・・・
強風のため下り坂でも進まない・・・というか砂埃でも痛い・・・これがパタゴニアの風の強さなのかもしれない・・・これが続いたら心がポキリと折れそうである。(吹き飛ばされたサングラスは50mほど歩いて探しにいって、道路から離れたところに落ちているのを奇跡的に発見出来た)
強風に負けじとジワリジワリと進みながら「今日どこまですすめるんだろう・・・」と思っていると突然車が止まり「乗っていけ~!!」とのこと
結局お世話になる。
4日ほど前に来るまで移動したばかりなのにまた乗ってしまったが、まぁいいだろう。
5~10kmほど乗せてくれ、小さなUzundere村でお茶をすることに。
ここの村の学校の先生などと会話をしチーズロールとお茶をご馳走になり、その後、話の流れで乗せてくれたおじさん夫婦(アハメッド&サヒア)の家に泊まらせてもらうことになった。
お茶屋を出て、この辺りの名所の滝(ナイアガラの次の2番目と言っていた
???)を見に連れて行ってもらったあと2kmほど離れたアハメッドとサヒアの住む綺麗な村に・・・と、思ったら村から離れた彼ら二人だけの家に。
2人の家は村のハズレの一軒家農業をしているみたいで広大な土地でリンゴ、さくらんぼ、チリ、ピーマン、トマトなどなどを育てていた。
お宅にお邪魔すると家の中は勝手な僕のトルコ農家のイメージとは違い、綺麗な応接間にTV。シャワーを浴びさせてもらいしばし会話。
・日本とトルコは友達
・この地域の冬は寒い
・サヒアは膝や心臓が悪く今日も薬を買いに行った
・南東部でテロが起こっているが元を正せばアメリカやイスラエルのせい
・グルジアの方は雨が多い
・真冬で寒い時はマイナス30度を下回る
僕らのことはエルズルムに買い出しに行く際に見かけ、帰りにまだこいでいるので声をかけたとのことだ。
晩御飯、近所の夫婦がやってきて6人で食べる。
この近所ではお互いの家に訪問し合う文化があるようで、庭の大量のりんご(数百個なっている)はお土産用で別に売る目的ではないとのこと。
実際に住んだら、近所関係が密すぎるという田舎の嫌いはあるかもしれないが、離れてみるとこの近所の関係がいいな、と感じる。
晩御飯に
・チーズ
・マッシュルーム(グリル)
・マッシュルームとカプシカムのソテー
・サラダ
・パン
・蜂蜜
・チャイ
を美味しくいただき、このあたりでよく取れるという胡桃を食後にいただく・・・のだが、みな素手でガンガン殻を割っていく・・・空手家になれそうだなこの人たちは。
晩御飯後も
・今のトルコ大統領はアメリカ寄りで嫌い、Drである別候補が良い
・日本とトルコは完璧に仲良い、ドイツもぼちぼちだ
などなど話す。
夜寝る際に簡易ベッドが故障中で開かないと言って僕らが寝室に寝ることに(何度も地べたで良いと言ったが聞いてくれなかった)申し訳ない。
23時就寝
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