2016年11月21日月曜日

12月26日~12月31日 2012年



12月26日
本日の走行距離154km 計8457km
今日はゆっくり7時起床。珈琲とスポンジケーキで朝食後、8時出発
本日は最後の峠越え、600mUPで4300mほどまで再び登るそうだ。
最後の頑張りとお互いに言い聞かせ走り始める。

朝方は風が無いのでゆっくりオフロードを上っていくのみ、特別な技能は必要なくただ漕ぎ続ければいいのだ・・・しかしわかっていても単純作業が大変なんだよな。
雪解け水の中で健気に育っている雑草に力を貰い、11時過ぎに上りきる。

これでサンフランシスコ峠編の上りは終了。後は4000m下るだけだ!!

オフロードはまるでシェーカーの中のよう・・・・景色はよいが揺れ過ぎて後ろにつけた荷物がずれ落ちてくる。

1時間ほど下ると、少し道がまともになる。今日はやたら車が多いと思ったら年明けにあるダカールラリーの下見か何からしい。

ある程度下った後、向かい風が吹いてくる・・・それもとても強く。
下りなのに進まない・・・いつもは時速30kmほど出そうな道も、時速10km程度・・・ほぼ漕がないと進まない・・・ここの向かい風の話も聞いていたので心の準備はしていたが予想以上に大変だ。

風に苛立つ。

「風が無ければもっと快適なのに・・・」とついつい思い苛立ってしまうが、「あるものは仕方ない・・・時速15kmがやっとでも進めるだけましだと思おう・・」「世の中、多く望むから失望するのだ・・・」などと自分をなだめながら進んでいくが、やっぱりこれが毎日だったら心が折れるな・・・

下り坂なのにペースも上がらず風で体も疲れる。

標高が下がり気温が上がってきたので途中休憩しながら進む。
途中、交通事故にあった子供の両親が「寂しくないように」との思いからか豪華に飾ってあったお墓の近くで休憩。

20時過ぎ、154km走ったところで終了することに。
コピアポまで頑張ればたどり着ける時間だったが、疲れて町に到着は嫌だし、あわてる必要も無いので、砂漠に寝袋のみで野宿。
思ったよりも夜は涼しいようだ。

珈琲を沸かし、クラッカーとパテで簡単な晩御飯を済ませ22時就寝。
いよいよ峠越えも終了。
明日は美味しいものが食べたいな。

12月27日
本日の走行距離25km 計8482km
6時半起床。
寝袋のみでも熟睡。砂漠なのに湿度が高いのか寝袋などが湿っていた。

コーヒ-とクッキーで朝食後、8時に出発。
久々に快適な舗装路は走りやすいので時速20km近くで一気にコピアポを目指す。
9時すぎにあっさりコピアポの町に入るとレストランなど生活の匂いを感じる建物が出てきた。
ついでに車も増えてきたので走りにくくなった中、宿泊場所を探し、ホテルを見つけたので値段を聞くと100USD・・・2軒目60USD・・・3軒目91USD・・・

チリは恐ろしく宿が高いのか???事前情報も無いので安いホテルを尋ねるとロドリゲスが安いとの事。
行ってみると個室WIFIで12000C(2200円ぐらい)・・・クオリティの割りに高いけど仕方ないので宿泊決定。

その後、お金を下ろしに銀行へ。
200000C(だいたい35000円?)をおろすのに手数料6000C(1000円)ほど!!
ふざけるな、と思ったが、とりあえずお金がないと何も出来ないので今回は諦めて手数料を払う・・・たしか銀行によって手数料がちがったはずだな・・・

その後スーパーへ
店内で食べられる場所があったので、コンプレート1900Cとチキンセット2200Cを頼んだのだが店員の態度が異常に悪い・・・疲れているときにやめてほしい。

味も・・・いまいち・・

久々なので楽しみにしていたのに・・・アルゼンチンのほうが美味しく安い。

買い物を大量にして、宿に戻りメール返信など。

夕方再び買出し、水やらハムやらで6000c(1100円)お金が一瞬で消えていく・・・・今日はご褒美としても明日からどう乗り切ろうか。

晩御飯はサンドウィッチ。
どうやら、野菜を体が求めているようなので、アボガド&トマト、それにハムとチーズ。
・・・美味しいんだけど、新鮮味の無い味だ・・・チリにしかない郷土料理とか無いのかな・・・・
その後、Facebookに写真を上げる作業。
22時半就寝。

12月28日
本日の走行距離0km 計8482km
7時起床
朝食にパンを食べ、写真のUPや日記の更新をして過ごす。
その間、ひたすら間食を続ける・・・
山で食べ物が思ったように食べられなかった反動が今頃やってきているようだ。

昼はインスタントラーメンのマルちゃん。
ひとつ3~40円程度でラーメンが食べられるのはありがたい。

しかし、せっかく町に来たのに栄養が偏っているな・・・・チリは物価が高い上に食べ物のレパートリーが多くないようなので今後自炊中心にしなければならないのかもしれない。

午後も、のんびり、昼寝したりネットしたりと宿から出ず休養日。

20時ごろ、ようやく近所のレストランでコンプレト(ホットドッグにアボガドペーストが乗っているもの)を一個1100C(200円)で二つ食べる。

ジャンクで美味しいが、毎日食べたいものではないし満足感も無い・・・食事が安く美味しく食べれる国に行きたい。

その後、夜買出し、チリのスーパーのレジは異様に遅い・・・暇なので人間観察をしていたが、美人の産地3Cと言われる(他コスタリカ、コロンビア)ような美人はおらず、どちらかと言えば少し同情してしまう雰囲気・・・顔云々よりも、食べ物の問題で太りすぎているのが大きな理由なのだろうが。
やっぱりコンプレト、炭酸ジュース、ポテトの食事は良くないよな。

帰ってアボガド、ハム、トマトをクラッカーに載せて食べ、シャワーを浴び、日記を更新し寝る。

疲れが出ているのか2人とも体が重い・・・

0時就寝

12月29日
本日の走行距離134km 計8616km
8時半起床・・・寝坊した・・・

シリアルで朝食後9時45分出発。
町を抜けた後、緩やかな傾斜で500mほどUP,その後ひたすら小刻みなアップダウンを繰り返す。
峠越えのように標高は高くないし、風も無い、そして道も良いのでスムーズに進むのだが、景色が単調なので面白くない・・・
地味に30kmほど進むと、日本のサービスエリアの規模をかなり縮小し、ついでに売店なども取り除いた結果ただトイレしか残らなかったというような休憩所に到着。
そこでパンを食べ、休憩。

近くに売店あるかと聞くと「30km先にあるだよ」と教えられたので信じて進んでいくが無い・・・

結局そこから45kmほどの場所でポサダ(レストラン)を発見し、そこで昼ごはんを食べる。
・パン×2
・鶏肉スープ×2
・コーラ1・5ℓ
で計4500C(800円ぐらい)

やはりチリは少し高いな・・・でも久々に体が求める味だったので良い。野菜と鶏肉を煮込んだ定番のスープは美味しい。

食事で充電した後、さらに走る。
40km先に違うポサダがあり、「そこならテントを張らせてもらえるのでは」との情報を聞いたので、そこを目指し単調な道をひた走る。
しかし・・・40km走っても何も無い・・・テントを張るための野宿場所も見当たらない・・・

すでに120km走行。

仕方が無いから145km地点の町まで行こうかと思ったころにポサダ発見。
スプライト1ℓを注文し野宿交渉をする。

が・・・「ここは夜間電気はないし治安も良くないから・・・」と断られる。

治安が良くないと言われるとこちらもそれ以上お願いできないので町を目指すことに。

しかし1km先に再びポサダ発見。
再び交渉すると、道を挟んで反対側の家を今全く使っていないからそこでよければテントを張ってよいと言われる。

家を覗いてみると屋根もないし、床はごみだらけ。
でもテントを張る分には風除けもあるし申し分ない。

ので、テントを張り、晩御飯はそこのポサダで食べることに。

・鶏肉とミニパスタのスープ
・豚肉のグリルと米
・紅茶×2
で4300C(800円ほど)

宿代を考えれば安いものである、今日は2食も外食し、体が喜んでいる。
ようやく峠越えを頑張ってくれた体にご褒美を与えることが出来てうれしい。

正月はラセレナあたりで過ごそうと思っていたのだが、ラセレナ出身のおばちゃんが、ラセレナは物価が高いから海沿いの村のほうがいいよ、と教えてくれたのでそちらを目指すことに。

22時半就寝。

12月30日
本日の走行距離139km 計8755km

6時15分起床
クッキーだけつまみ7時15に分出発。
外はもやがかかっている、昨日もそうだったのでチリは毎日こうなのかな?
海からの湿度のある風が夜の間に冷やされてこうなるのだろうか?もう少し自然現象の知識があればいろいろ楽しめるのにな。

出だしは下り。
真夏でも砂漠地帯のためか朝は冷え込む。
15kmほど下ると=の町。
そこを素通りしてさらに進むと坂道に。
本日はここから上り坂・・・
淡々と上っていく、30kmほど走ると、アサが腹が減ったというのでパンをモリモリ食べる。
その後走り始めるとポサダ発見。
看板に「パンなどあります」と書いてあったので立ち寄ると繁盛店。
気になるので珈琲を飲みにピットイン。
一杯800C(130)とまぁまぁいい値段。
どうやらヤギチーズとオリーブが特産のようだ。
気のいい働き者の店長さんがパンをサービスで出してくれたので、オリーブ1000C(170円)とチーズ1350C(200円)を購入することに。
ここの店長は繁盛店の忙しい中でも笑顔と冗談を欠かさずにせっせと働いている。
旅でいろいろな国を周っていると日本人の接客の丁寧さが際立って感じられるのだが、彼は日本人にも負けていない働き者であった。

朝から2回も休憩したので心を入れ替えてしっかり走る。
せっせと坂道を上り1100mまで上がった後、しばし下る。
下りきったところにポサダがあったので12時半ごろだし、と牛筋煮入りのスープ(2000C)とコーラ1ℓ(1500C)を注文。
辺鄙なところにある店のためかやや値段は高い・・・でも美味しかったからよし。
野宿のときは食べ物だけでも豪華にせねばやっていられない。

お腹も膨れ、水を貰った後、またもや上り坂。
どうやら730mぐらいから1300mまで上がるようだ・・・昨日の疲れも残っているし、今日は昨日より暑いためか力が入らない・・・しかし今日中に上りきっておかないと明日ラセレナにたどり着けないので頑張る。

ゆっくりゆっくりと上っていくがなかなかしつこい坂道で終わりが見えない・・・・何度も「そろそろ終わりかな?」と思わせるカーブがあったのだが、カーブを曲がるとまた上り・・・という連続・・

力尽きてきたのでチーズとオリーブを投入する。

食べたら少し力がわいてきたので再び少しずつ上り、。16時半にようやく1300m地点に到着。
ここからは下り。
若干向かい風になったがぐんぐん進んでいく。

本日109kmとなったところにポサダがあったので休憩。
アイス(650C)とスプライト1・5ℓ(900C)を購入し、店の前の木陰で休憩。
宿の少年とあれこれ話した後(子供は言葉が早いので半分程度しか理解できなかったが・・・・)店のばちゃんと会話。
どうやら明日の大晦日はすべての店が17時終了との事・・・

今日はこの町で宿泊しようと思っていたが、もう少し進んでおかないと明日17時までにラセレナに到着できない・・・買い物をしないと食べるものが無いのである。

正月をどこで過ごしてもあまり気にはならないが、食べ物がひもじいのはちょっといやだ。
のでもう一分張り。
下り坂が結構続いたが猛烈な向かい風で漕ぎ続けないと進まない。

頑張って130km地点まで走ってから野宿場所を探し始めたのだがなかなか無い・・・

140km地点で候補を見つけたがまだ19時半で明るかったのでラーメンを作り食べる。
20時になり、暗くなったらテントを張ろうかと思ったのだが、バイクがブンブンと走り回っておりあまりよろしく無さそうなので移動。
もう少し走り、日が沈んだころまずまずの場所を見つけ21時に139kmで終了。疲れた。

まだ明るいので珈琲を沸かして暗くなるのを待つ。
それにしても疲れたときの珈琲はなんでこんなに美味しいのだろう。
僕らは基本、治安問題さえなければ野宿は嫌いじゃない。どこか良くわからない空の下で寝るのは気持ちのよいものだ。
ただ、場所を間違えるとトラブルに巻き込まれるので気をつけねば。

21時半に暗くなったのでテントを張り日記を書いて22時半就寝。


12月31日
本日の走行距離76km 計8831km
6時半起床。
疲れのためか昨日は野宿なのにすっかり熟睡できた。
クッキーを食べ、7時50分出発。

出だしは平地で今日も朝もやがかかり涼しい道をひた走っていたのだが、この世の春も長くは続かないようですぐに上りに・・・予定では今日はそこまでの上りは無いはずだったのだが(標高300mスタートで海抜0mライン終了なので)意に反し、だらだら続く・・・

これだけ上ったのだから後は緩やかに下り続けたらラセレナにたどり着くのかな?と淡い期待をしていたのだが、30km過ぎからの一気の下りであっという間に上り貯金を使い切る・・・そして久々の海。

チリといえば魚介!!なのにずっと山がちな場所におり、今まで楽しめていなかったので海鮮を食べることに

・海鮮スープ3800
・海老とチーズのエンパナーダ1700
どちらも値を張るだけあって海の旨みが凝縮された味がして美味しい。

一番楽しみだったサーモンは南部にしかないらしい・・・そういえばビーニャぐらいからだった気がするな。

ラセレナまで、ここから峠4個あるそうだ・・・海まで降りてきたのにまた上らされるとは・・・

しかし、僕らに与えられた選択肢は漕ぐことだけ・・・疲れた体で峠をひとつずつ上ってく。
途中で日系ブラジル人のサイクリストに出会う。
彼はブラジル南部のポートアレグレからアルゼンチン側を走ってウシュアイアまで下り、再び北上しボリビア経由でブラジルに戻るそうだ。
いろいろなスタイルがあるな。

明日正月だけどどこで過ごすことになりそう?と聞いてみると「その辺で野宿かな?」と笑っていた。
自転車で旅をするとだんだん、日付の感覚がなくなってくるのだが、正月すら全く関係ないのか。
うちらもイベントとかはもうお腹いっぱいだからいらないけど、やはり正月ぐらいは体と心を満たしてあげたいな、と思ってしまう。

まぁ・・・正月を特別視するのは日本(アジア)が特別な気がする。
外国の田舎町ではわりと普通の休日感覚なので。
たぶん、今日すれちがった羊飼いの少年少女たちにとってはいつもとかわらない普通の日々なんだろうな。
でも、個人的には「正月=いつもと違う日」という日本の感覚のほうが好き。理由は何だか特別な感じがするから。

今年はラセレナでのんびり過ごすことになるだろうけど「正月だからのんびりしよう」という気分になれるのもうれしい。



彼と別れ、その後、峠が4つ終わり14時前にラセレナ到着

予想より大き目の街だったので不快になる前に宿を決め、(12000C、ダブルルームで個室、やや狭く無意味にTV付)
シャワーを浴び買出しへ、今日は夕方までしかスーパーが開いていないようなので。
山のように買出しをした後、宿に戻りパテオ(中庭)で白ワインとサンドウィッチ。
張り詰めていた緊張感がほぐれると、体が疲れていることに気が付く。
今年一年も良く頑張ってくれたな。

晩御飯は米を炊いてアボガド丼。その他ソーセージやらサラダやら。

22時ごろから海沿いの灯台でカウントダウンライブがやると言うので歩いていってみる。
灯台を飾りつけたメイン会場にはまだお客はちらほら・・・日本のような出店はあまり無く、おのおの弁当を持ってきたり、そのあたりでアサード(焼肉)をしている。

生バンドの演奏が始まったころからお客が増えてきて、音楽に合わせて踊るもの「音楽よりも酒だ」と酒を飲むもの、カップルで語り合うものなど、おのおの好きなような過ごし方をしていた。

このぐらいの押し付けがましくないパーティーは心地よいな、と1時間ほど過ごしたが、寒くなってきたし眠くなってきたので23時前に宿に戻り、映画を見ながらのんびり。
0時のタイミングで花火が上がる音がした。
今年も始まったんだな、2013年、平成で言うと何年なのだろうか?平成22年ぐらいまでは何かに書いた気がするから25年かな?ともかく今年も楽しく過ごせたらよいなと思う。

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