2012年7月25日水曜日

追い風→向かい風→遊び心と折れない心→蜂蜜→風向きに流されての旅→素敵な野宿場所


7月22日
本日の走行距離93km 計2220km

6時半起床。
朝食後、8時に出発。

本日は追い風、それも結構な風の追い風なので出だしから時速30kmほどで快調に進んでいく。
川沿いをジワジワと下っていく道のりだったのだが、徐々に太くなっていく川やスロベニアの小さい村々を巡りながらの走行は非常に気持ち良い。
見所を追って走ったスイスやイタリアと違い、主役級の名所はないが純粋に走るのが楽しいスロベニアである。
こんな場所を休日のどかに走ることができる贅沢。スロベニア人羨ましい。

ビュンビュンと快調に30kmほど進んだ後、突然逆風に変わる・・・すると気分は一変・・・全然進まない・・・
とりあえず林の中に入り食事休憩。逆風の時は体力温存。

今までチャリダーの人からパタゴニアや北アフリカの凶暴風のことを何度も聞いてきたが、これ以上の風の中を1000km以上走るのは気の遠くなる作業である・・・普通の人(僕ら)なら気持ちがバキバキに折られるのだろうな。
おそらくチャリダーに必要な素質は「遊び心と折れない心」なのだろう。

しばらく待って風が少し落ち着いた瞬間に再び走り出す。
そしてTolminの町付近に到着。アサが蜂蜜を買いたいというので(スロベニアは蜂蜜が有名)アサが買いに行っている間、地図とにらめっこ。

予定ではここをまっすぐイタリア国境沿いに南下する予定であったのだが、現在その方向は猛烈に向かい風。
ならば進路を南東にとれば距離は若干伸びるがここまでダイレクトに向かい風を感じないだろう。しかも現在、今後の僕らの目的地が非常にフワフワとしており、シェンゲン(EU3ヶ月ルール)が問題なくなった今、クロアチア南下ではなくハンガリーに向け北上してはどうか?という話になっているのである。
「ハンガリーに何しに?」というと、「僕らにとって思い入れのある人形がハンガリー出身なのでその人形を買いたいな」というだけなのだが、「オーストリアにザッハトルテを食べに行ったのだから、ハンガリーに人形を買いに行くのも大差無いだろう」という好意的な意見と、「いやいや、さすがに人形を買うために往復1000kmほどの無駄走りをするのはさすがに合理的ではないのでは?」というネガティブであり、かつ至極全うな意見との間で揺れ動いているのである。

とりあえず今回ルート変更で内陸に入れば、今後の予定を決めながら走れるだろう。これは素晴らしいアイデアだ。と予定変更。


風向きに流されての旅も良いではないか。


しかし、道の情報は一切なし・・・まぁなんとかなるだろうと思ったが、微妙なアップダウンがひたすら続くなかなか精神的につらい道。いっそ峠であってくれたら覚悟ができるのだが、中途半端すぎて気持ちが萎えてくるのである・・・。綺麗な川を眺めながら走れるのが唯一の救いである。

しかし風向き代わり見事に向かい風に・・・アップダウンと合わせボディーブローのように体に疲れが蓄積されていく・・・しかも計100kmぐらい走ればキャンプ場に着く計算だったのが、道路標識を見ると最低120kmは走らなければならないようだ・・・本日90km経過し体も心も疲れてきている。
アサと話し合い「このままアップダウン&逆風の中であと30km以上走るより野宿の方が良策である」という判断になり、本日の野宿決定。

探しながら走っていると、絶好の野宿場所を発見。
小さな小川沿いであるのに人目につかない。しかも落ち葉が積もっており下がフワフワ。国道からも100mほど離れており、素晴らしい。

まずは小川で体を清めたあと(ザリガニも住んでいたから綺麗な水なのだろう)晩御飯。
本日、いよいよトリュフチーズの出番。
茹でたパスタ(何かの粉が入った茶色い麺)にパセリバターを絡め、そこにトリュフチーズを投入してみた。

が・・・・どうやらパスタの選択に失敗したようだ。
麺が主張し過ぎでせっかくのトリュフの香りを消している・・・
ので途中からチーズを除いて、麺にブイヨンスープをかけて食べることに。こうすると蕎麦のような感じになり、麺を中心に楽しむことができる。

トリュフチーズはパンと共に食べることに。(野宿とトリュフがミスマッチである)
本日、疲れがたまっているため19時半に就寝。疲れは早く抜きたいものである。

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