7月17日
本日の走行距離74km 計1930km
6時半起床。
朝から一人で湖沿いの散歩に出かける。
1700m以上の標高のため非常に肌寒く湖からは、陽光に照らされて朝もやが湧いている。
幻想的な場所である。
30分ほど散歩しているとアサも珍しく起きてきて散歩にやって来た。さらに30分ほど散歩し、スーパーで買出ししてキャンプ場に帰る。
朝ごはんにコーヒーを沸かし、スーパーで購入した生ハムをバゲットに挟んで食べる。生ハムはスペインの方が美味しいかな?でもそれなりに美味しい。
10時までのんびり準備をしてようやく出発。
本日は出だしから下り坂。
こういう漕ぎ始めは実に久しぶりである。天気も良く、岩山に挟まれた道のりをのんびり降っていくのは気持ちが良い。
峠を降りきったあとも緩やかな下り坂が延々と続き、ほとんど漕ぐ必要がない。これだけ楽なサイクリングはいったいいつ以来だろう?急すぎず、じわじわ下っていくので景色を堪能できるのがまた良い。
ドロミテの岩山群から離れるにつれ生き生きとした緑色の木々が姿を現してきた。
未だに昨日の素敵なトレッキングの名残が頭に残っており頭の中はフワフワしている。
1時間立たずに20km以上進みオーストリア国境が近づいてきた。
遠く離れてはいるが未だにひょっこりと頭を見せてくれているドロミテの岩山を眺めつつイタリアラストスパート。
12時半頃オーストリア入国。
まさか今回の旅で来るとは思っていなかったオーストリア。今回は何となくザッハトルテを食べるためだけにやってきてみた。
旅が長くなるにつれ距離感がずれてくるのか、大阪から奈良に茶粥を食べに行くぐらいの感覚で「じゃあザッハトルテでも食べに行こうか」となったのである。
オーストリアの第一印象は・・・「好き」である。
自転車用道路が整備され、行きかう人々も挨拶をしっかりしてくれる。そして豊かで静かな自然。
僕らが日本人気質なためドイツ語圏(ドイツ、スイス、オーストリア)の人々の性格と合うのか、彼らの文化、教育水準が高いのか、なんだか波長が合う。
人によっては面白みのない人々、という評価になり得るのだが、とりあえず静かな場所が好きな僕らには向いているようだ。
自転車道をのんびりと進んでいると先生だか父兄だかに引率された子供集団が自転車をモリモリ漕いでどこかへ向かっていた。
「遠足かな?」と思いながら行き先を見つめていると最近僕らが気に入っているお菓子Lockersの工場兼カフェに入っていった。
Lockersはイタリアの会社だと思っていたのだが工場はオーストリアにもあるのか・・・ここの美味しいウエハースのファンである僕らも子供らに続いて工場に入ることに。
工場の中に入ると、そこは巨大ミュージアム。ウエハースがショーケースに展示されていたり、椅子もウエハース型になっていたりと結構面白い。
そしてお土産やコーナーでは新商品や、お値打ち品が溢れている。
チョココーティングのウェハースを購入し、カフェでここのチョコレートを使用したチョコカフェを飲む。
なんで、僕らはこんな工場で休憩しているのだろう・・・と疑問に感じつつも、こうして流されていく旅が嫌いではない。予定なんて崩れたければ崩れればよいと思う今日このごろ。思い通りにいかない人生ならそれを含め、まるごと楽しむことができる人間になればよいのだ。(それは実に難しいことだが自分に余裕があるときにはそう感じられるようになってきた)
思わぬ休憩後もひたすら川沿いの自転車道を緩やかに下っていく。なんせ1700mスタートで目的地のLienzは650mほど1000mの下りなので本当に楽。
気が付けばほとんど体力を消費せずに70kmを越え、Lienzに到着。
まずはインフォメーションセンターで、ザッハトルテが食べれるCafeとキャンプ場を尋ねる。
そして仕入れた情報でお姉さんイチオシのCafeへ。
到着すると、店のテラスでは100人ほどのお客さんが美味しそうなコーヒー、ケーキを楽しんでおり見事に満席。
これは期待できる!!と店内の空いている席に腰を下ろし、ウィンナーカプチーノ(生クリーム入り)とザッハトルテ、そしてモーツァルトトルテ(モーツァルトはオーストリア出身)を注文する。モーツァルトトルテはマカダミアナッツペーストのケーキのようでこちらも期待できる。
そしてやってきたケーキを記念撮影したあと、まずはザッハトルテから大きな口でかぶりつくと・・・・
・・・・
・・・・
・・・・いまいち。
なぜだ?こんなにお客が入っているし、インフォメーションおすすめなのに・・・、気を取り直しモーツァルトトルテを食べてみると、
・・・・・・全然ダメ
僕らの口がおかしくなっているのか???でもマカダミアナッツの風味が全然しないし、中途半端に挟んだ柑橘系のジャムが主張しすぎてメインが何なのか皆目見当つかない混沌とした味になっている・・・
不合格、実に不合格の味である。
わざわざここまでケーキを食べに来たのに・・・・まぁこんなこともあるか・・・オーストリア人はこういう味が好きなのかな?
僕ら日本人には日本のケーキがあっているのかもしれない。
不満足のカフェのあと、キャンプ場に移動。
今回はお湯シャワーなしで21・5Eとイタリアより若干安い。
雰囲気もまずまずでキッチンが使えるのが嬉しい。
荷物を降ろしたあと、MSRの調理用のガソリンが切れかけていたので一人で買出しに出かける。ついでに荷物を固定するゴムが伸びきってしまったので事故が起きる前に予備で2つ購入。
キャンプ場に戻り、シャワー後、早速晩御飯。
本日はニョッキにジェノベーゼを合わせたもの。そこに先日購入した、メキシコのオアハカチーズに実に似たチーズを入れ食べる。美味し。
食後、デザートにLockersのチョコウェハースやグリッシーニをボリボリと食べる。止まらないこの食欲。自転車を漕がなくなったらどうなるのかが恐ろしい。
夜は日記を書き22時就寝。
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