2012年7月21日土曜日

ドロミテでトレッキングする→上級コース?→すごく良い→横綱級→メインのトレチーメに行かないという選択→ピザでしめる


7月16日
本日の走行距離km(徒歩20km) 計 1856km

7時半起床
パンとバターで簡単な朝食後、8時に湖沿いのSuparへ買出しに出かけパンを購入。Misurina湖は噂どおり綺麗な湖である。

買出し後トレッキングに出かける。
まずは散策ルート118に沿ってひたすら山登りの予定であったが、118の道が思った以上に獣道・・・115に変更すればもっと気軽なトレッキングが出来るようだ。

どうしたものか・・・としばし悩んだが、やはりせっかく来ているのだから多少労が多くても綺麗な景色が見たいと118に決定する。

とりあえず前半戦はひたすら登る。
1700mのキャンプ場から2???Mの峠まで3kmぐらいのあいだに登るのだからけっこうな傾斜である。
焦らず急がず一歩一歩。これは今までのトレッキング、巡礼、自転車旅で学んだ事。天気もよく景色を楽しみながら少しずつ登る。

しかし・・・・Mizurina湖には観光客が山ほどいたのにこの道を選んで以来誰にも出会わない・・・大丈夫なのだろうか?まぁ無理そうなら戻ればよいだろう、と気楽に考えひたすら登る。途中からルートも気にせず景色を追って登っていたらいつの間にか迷う・・・そしてゴツゴツ岩の中に迷い込む・・・
さてどうしたものか・・・と悩んでいたら遠くから人の声が聞える、その声を頼りに慎重にゴツゴツゾーンを乗り切り、正規のルートに復帰成功。

やはり山登りは目印から逸れてはいけないのだと学習する。
しかし、正規のルートとはいえなかなかの傾斜と小石だらけの滑りやすい足場に苦労しつつ一歩一歩進む。

2000mを越えるとなかなかの寒さで、まだ雪がしっかり残っている。
そんな中、ゆっくり登っていると、徐々に、これは初心者用ではないのでは??という疑念が湧いてくる鋭い傾斜とハシゴを使っての登りが現れ始める。
まぁここまで来てしまったものは仕方がないと、スイスのトレッキングでは転んで足をくじきかけたアサには荷物を持たせずゆっくり慎重に登るように伝え、厳戒態勢で思った以上に鋭い峠を越えると・・・・


・・・・絶景!!


予想以上!!


ここまで急な道のりを登ってきた苦労が一瞬にして報われる景色に2人とも魅了される。ドロミテのトレッキングは良いと聞いていたが聞きしに勝るこの景色。いい、凄く良い。

峠を越えるとしばし下るのだが、下るのがもったいない、もっとこの景色を味わっていたいと思う。
のでちと早いが景色を楽しみながら昼ごはん休憩にすることに。

今朝買ったハムとパンで美味しい昼食を素晴らしい景色を見ながら。これは本当に贅沢で幸せな時間だった。この景色を見ただけでも自転車旅を始めた甲斐があるというものだ(ここまでは徒歩で来たんだけど)旅に出て本当に良かった、と感じる景色に2人ともうっとり。

満足の昼食の後、しばらく下り、山小屋まで下る事に。
・・・・が、麓(それでも2000m以上)には大勢の人々が・・・何だか騒がしくて降りたくない・・・しかし降りない事には先に進めないので仕方無く降り、せっかくなので山小屋でカフェにするが、どうにも騒がしい・・・やはり山では静かに過ごしたいと思う気持ちは山好きの人ならわかってもらえるはずだ。

落ち着かないカフェを早々に立ち去り、さらにトレッキングルート(上級者用?)へ入り込むと、またしてもほとんど人がいなくなる。そして絶景が現れる。

もう、表現しきれない絶景。
別の惑星のような、映画のロケ地のような日常生活ではお目にかかれない雄大な景色の中に飲み込まれていく感覚が心地よい。
時折出会う人はロッククライミングをしに来ている人か山好きで装備バッチリの人々のみ。なんだか一見さんお断りの老舗のような、風情を大事にする場所のようだ。

10m歩くごとに周囲をキョロキョロ、すると10m前とはまた違った表情を見せてくれるドロミテの山々。
もう、言葉に出来ないとはこの事だなと感じるこの景色。写真にすると10分の1も表現できないのが残念だが、自然の美しさは大体そんなものであると今までの経験でわかっているので写真も一応は撮るが、今、今の自分の視覚でしっかり味わう事に専念する。


いい・・・本当に良い。


どこでもドアがあれば、日本の知り合いを連れてきて見せてあげたい景色である。この感動は、パタゴニアのパイネ国立公園、スイスのアルプスと同等の横綱級である。
これら3箇所は自然の場所なので天候に大きく左右されてしまうが是非訪れて欲しい場所である。
一歩一歩、「凄い凄い」と言いながら歩いていく、途中相変わらずハシゴやチェーンを使用してのトレッキングで一歩間違えれば命が無い、と言う場所がおそらく数十箇所(100箇所以上かも)だけどリスクを負ってでも登る価値ありのこの道のり。

慎重に歩けば50代以上のおじさん、おばさんも歩いているから(もちろん山経験者だろうが)山好きの人にはお薦めのルートである。これだけ楽しめて入山料が無料なのも素晴らしい。(自動車で展望台へ行く人や、リフトで行く人からは大量に取っているのかもしれない)

途中またしても崖の上で道に迷い、ボルダリングのスキルを使用しつつ無事正規ルートに復帰した。(本当に気をつけたほうが良い)

そして第2の峠を越えると更なる絶景が、有名なTrechime山を含め360度の大パノラマ。この景色は歩いてきた人達へののごほうびなのだろう。

景色を満喫しつつ再び昼ごはん。


いや~何度も言ってしまうが実に良い。


大満喫後、trechimeに到着。
本当はTrechimeの周りを一周するルートを目指していたのだが、すでに15時を過ぎている事、時間的に山の反対側は陰になってしまっていること、すでに十分過ぎるほど満足してしまった事、の理由で本日はこれで打ち切りにしてMizurinaへ向けて歩いて帰ることに。

Trechimeへは自動車でも来れる道のりがあり増えた自動車、人々にいささか興ざめしてしまった部分がありはしたが、本日の楽しかった余韻に浸りながらゆっくりと帰る。途中素敵な湖を見ることができ、さらに満足してMizurinaに戻る。

郵便局に向かい葉書を出す予定が、13時に閉まるようで出せず・・・ので散歩をして帰る。
そして洗濯とシャワー。

休憩後、ピザ屋へ出向く。
明日、イタリアを出てオーストリアに入ることを決めたので最後の晩餐として楽しむ事に。
サラミピザと、プリマヴェーラ、そしてワイン500ml、エスプレッソ、カプチーノで計24E。いままでの金銭感覚でいけばとても高いが、本日は大満足の一日であったので最後まで素敵な日にすることに。
ピザは数日前に食べた抜群に美味しいピザには負けるが、普通に美味しかった。
ワインでほろ酔い後、湖沿いのベンチに座りながら「贅沢な時間だね・・・」としみじみ話し合う。
そして小鴨が湖を泳ぐ時の滑稽な泳ぎを堪能し、キャンプ場に戻る。

日記を書き、まったりしながら22時半就寝。
イタリアもドロミテのお陰で楽しかったな。明日からのオーストリアも楽しみだ。

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