7月28日
本日の走行距離3km 計2460km
5時半起床。
なかなかデッキで寝るというのも風情があって良いと思ったのだが、寝てみたらあんまり風情は感じなかった。
とりあえず風情よりも足を伸ばして寝ることができたという点ですごくよかった。
アサが起きるまで日の出を見たり甲板内をウロウロしたりしてすごす。
6時過ぎにSplitというまずまずクロアチアの中では立派なのではないか、と思われる(知らないけど)町に到着。
ここで大勢降り、代わりに同じぐらいの人間が乗船してきた。
Splitの街はここが魔女の宅急便の舞台であってもあながち間違いではないんじゃないのかい?というほど、想像力をフル活用すればそう見えてくる綺麗な街。
アサが起きてから「魔女の宅急便の主題歌が思い出せない」との理由でパソコン確認したのでよけいにそう感じるのかもしれない。
それにしてもとばしとばしで見た「魔女の~」ですらラストの方で頑張っているキキにちょっとだけ感動してしまうのは年のせいでしょうか?
素敵な街だったけど、カメラ取り出すの面倒くさいなぁ・・・とカプチーノを飲みながら2人でウダウダしているうちにチャンスを逃してしまった。
5年前ぐらいの「自分は出来ることは出来る時に!!」という精力的な考えで動いていた気がするのだが、最近腰が漬物石の様に重くて動かない・・・怠けた人間になったもんである。
午前中はボンヤリ過ごす。
考えたことはルートについて。
いつも結局は出たとこ勝負になることが多いのだが、やはり先の見通しがもてるのであればそれに越したことがないと、想像で数パターン検討してみた。
①クロアチア後、北上してハンガリー等を周って再び南下
→夏の今このあたりをずっと走るのは暑いのではないのかい?しかもここからハンガリーって今まで走った距離近くを戻らなければならない・・・さすがに嫌だなぁ・・・
②猛スピードでトルコまで行ってそのまま中央アジアに入っていく・
→距離的に考えると今のペースでずっと走ってもヒマラヤの峠で冬に捕まる・・・今のペースでずっとは僕らの旅のスタイル的にありえないし、ヒマラヤの冬はさすがに危険。
③とりあえずモンテネグロ、アルバニア、マケドニアあたりを走りながら引き続き考える
→結局問題の先送りなだけだが、答えが出ないんだから先送りするしかしょうがないんじゃないのではなかろうか。
まぁ・・・③かな。しばし走りながら北上が気になれば北上するし、違うところが気になったら違う場所に行こう。
なんだか結局いつも通りの結論なのだが、まぁよい。
海はやはり綺麗だが、さすがに結構飽きていた。ずっと同じ海なんでね。
贅沢といえば贅沢なのは知っているのだけど、時間アドリア海の島巡りクルージングだから・・・飽きたものは飽きた。これは美味しいものは美味しいのと同じであり、なぜ?と言われてもその質問自体が答えなのだから、あれこれ云々言うことはこれ以上ない。
そこでデッキに出たりなんやかんやして過ごす。デッキでは健康的な若者が日光浴をし、そうではない老人たちは部屋に入るという感じであった。
あまりにも暑いのでクロアチアビールを購入してみた。15N(200円ぐらい)と船内なので料金2倍ほどするが仕方ない。が、奮発したにもかかわらず味はイマイチ。クオリティー=値段では無いことを再確認。
18時半にようやくドブロヴニク到着。
しかし・・・・船からの素敵なドブロヴニクを楽しみにしていたのだが・・・・やはり期待しすぎは宜しくないと学習。
綺麗なんだけど期待したほどでは・・・いや、綺麗なんだけどね。
「期待しすぎてはいけない」バックパッカーのときに何度も確認した事なのだが、自転車に乗り始めてから期待以上の光景を楽しむ事が増えていたのですっかり忘れていた。
イメージは事前に膨らますものではない。
ドブロヴニクも何も知らずにこの町に到着したら間違いなく「なんて素敵な国なんだ~!!」と大感激していたはずである。たぶん。
とりあえず船から下りると客引きのおばちゃんがやって来た。どうやらここいらもキューバと同じく貸し部屋文化があるようだ。
キャンプ場予定だったので、「始めに1人20Eよ!!」という言葉にも、「ごめんね、あなたの家が素敵な事はわかるけど僕らは1人10Eぐらいのキャンプ場に行く予定だから」というと、おばちゃんは交渉モードに入ってきて「じゃあ2人で35Eならどう?」
仕方なく「2日泊まるから一日2人で200N(26Eぐらい)だったらいいよ」と答えると「250Nでどう?」と言ってきたので、「じゃぁいいや。」とキャンプ場へ向かおうとすると、「わかった、200Nでいいわ」とOKの返事が。
いや、無理しなくていいんだけど・・・でも、旧市街近くにせっかく泊まれるのだから、久々のホームステイを楽しもう。
おばちゃんに場所を尋ねると、「Lero Hotelを越えてすぐのカフェの隣が私の家、そこで待ってるから!!」と答えてくれたのだが、残念ながら僕らはLero Hotelとやらがどこにあるのかを知らない。
ので「Lero Hotelはどこにあるの?」と聞くと、「すぐわかる、大きいホテル、それでLero Hotelを越えてすぐのカフェの隣が私の家」とのこと。
「いや、でも土地勘無いから・・・どのぐらいの距離かはわかる?」と尋ねると、あっちあっちと指差しながら「LeroHotelを越えてすぐのカフェの隣が私の家」とのこと。
いやいや・・・そこの部分のくだりは完全に理解してるからもういらないのだよ。
しかしこの手のおばちゃんに同じ質問をしたところでエンドレススパイラルに突入することは過去の様々な経験で学習していたので、まぁ道を走りながら誰かに聞けばいいや、と車で帰るおばちゃんに「すぐ行くから」と挨拶した後、おばちゃんが指差してくれた方向に向けて走り出したのだが・・・
さっそく迷う・・・
これは違うと思い、すぐさま店の人に尋ねると、案の定違う。
おばちゃんや・・・説明は下手でも指で示す方向ぐらいは正確にお願いします。
坂道を上り無事たどり着いたおばちゃんの家は可もなく不可もない、まぁ標準的な(もしくは少し整頓されていない)民家。
家は階段の下のようなので面倒だが荷物を全て外し、自転車も階段の下の運ぶ。この作業はけっこう面倒だな・・・しかし久々のベッドは非常に嬉しい。
自転車は屋外の格子に鍵で留めたのだが大丈夫かな?おばちゃんは大丈夫だと言うが・・・まぁ大丈夫だろう。
家に入るとジュースもらい(説明下手だが良い人ではあるようだ)。
その後買出し。買出し後、さて晩ご飯を作ろうかとすると「今日娘夫婦がご飯を食べずに出ていってしまったからこれを食べてくれないか」と、茹で過ぎて実に美味しくないパスタを大量に振舞ってくれた(料理は下手だが良い人ではあるようだ)
久々にキッチンがあるので贅沢に料理しようと購入した肉などは明日に持ち越し。
「良かったらリゾットもあるから食べてくれないか?」と言いながらこちらが「NO」の返事をする隙を与えず、リゾットは名ばかりのバター入りお粥(具無しを)丼いっぱい並々と注いで目の前に置いていった・・・(良い人ではあるが、空気は読めないようだ。善意であればすべて喜ばれると言うわけではないのだよ)
せっかくドブロヴニクで豪華なご飯と思っていたのに、伸びきったパスタとバター入りのおかゆとで不本意な晩ご飯終了。
まぁそれはそれで自分たちらしくもあるのだが。
日記を書き少し暑い中0時に就寝。
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