2012年9月1日土曜日

ジャイアン対応→イスタンブールが嫌いになる→鯖サンド→イライラする日



827
本日の走行距離23km 計4082km

7時半起床

クッキーと水で簡単な朝食の後、出発の準備を終え9時にレセプションへ。
「チェックインの時にユーロのおつりがないと言われたからリラ払いになったんだけど、明日の8時以降であればユーロを準備してあるから交換可能だと言われたんだけど」と伝えたが案の定準備されておらず・・・

ユーロでもリラでもどちらでも構わないのだが、交換率がめちゃくちゃな設定で1割ほど高く計上されるのでそれを指摘し、適正な価格を伝えるが、「手持ちのおつりがない」「もういいじゃない、ノープロブレムだわ」と久々の”俺のミスは問題無い、お前のミスは問題ある”のジャイアン対応に腹が立ち始め、理論的にコンコンと説明し、無事返金を無事確保。

基本的には細かいことはあまり気にしない(時々どうでも良いことに固執することもあるが)タイプだが、誠意のない態度などをされた際には容赦なくヤカラになる人間である、吾輩は。

返金は受け取ったが対応に腹が立ちイライラしながらの出発、アサが地図を見て「こっちにから行ってみよーや!!」というのをほぼ任せっきり、アサから「これ道どうやと思う?」と聞かれても不機嫌に返事をするのみ。


いけません・・・こういう態度は・・・


案の定、喧嘩になる・・・

まぁ・・・道が判明して走り始めてからはお互いのストレスが自転車をこぐことでうまく発散されたのですぐ落ち着いたのだが、反省。

イスタンブール中心までは相変わらず交通量の多い国道・・・なんだか精神的に疲れる道だ。このままイスタンブールを通過して違う町まで行ってしまいたいという気持ちが沸き起こるが10年前には憧れていた街なので我慢する。

10kmほど走ると、自転車用道路が出てくる、走るがヨーロッパクオリティと違い段差の連続、しかも途中から自転車道が突如として無くなる。

その後、自転車道を諦め海沿いの道を海を眺めながらゆったり走っていると、遠くにブルーモスクが見えてきた(その時はブルーモスクとは知らなかったが)。

いよいよイスタンブールに到着するんだな、という気持ちが少しだけ湧いてきた。
けど、少しするだけで大した感慨がない、ということはここが僕らのゴールではないのだろうきっと。
さらに海沿いを走り、最後に勇気を出して旧市街の街中に突入する。

これが石畳、人ごみ、車、上り坂の4重苦・・・やっぱりこの街嫌いかも・・・と道のストレスでイスタンブールの第一印象は悪いことこの上なし。

とりあえずTree of life(以下TL)に泊まることに決めたのだがTLは住所しか知らないので、何人にも訪ね、少しずつ近づいていくしかない・・・。
11時頃、精神的に疲弊しきってTLに到着したのだが、空きベッドはひとつしかないとのこと・・・。

普段なら別のホテルにするのだが、今回は情報ノートを見ながら今後の計画を立てたかったので、「明日から泊まるので・・・」と荷物代1泊分払うことを条件に自転車などをTLの敷地に置かせてもらうことに。

そして管理人さんから紹介された宿を目指したのだがこちらもフル・・・この時点でだいぶイスタンブールが嫌いになる・・・

さらにもう一軒教わった宿をさがすが見つからず、結局、少し高く9ベッドのドミで12Eの綺麗なホテルに泊まることに。ここはなかなか居心地がよさそう。
ツリーは8Eだが4ユーロ余分に出しても泊まる価値はありそうだ。

チェックイン後、13時半より観光に出かける。
まずはアサの希望でバーガーキングのソフトクリームを食べる、ドンドルマ、と書いてあったのだが伸びるアイスがドンドルマというのではなく、アイスのことをドンドルマというのだと知る。

アヤソフィアモスクの敷地に入るが、入場料が高いので、「ここが本当に見る価値のある場所なのか検討してから来よう」と本日はご遠慮させてもらうことに。
徒歩で海にかかるガラタ橋に向かい歩き始めたのだが、小ぜわしい街並みを抜けた瞬間に一気に視界が開け海と橋、そして端の向こう側の光景が見えた。

この橋を渡ると反対側はアジアなんだな(と、聞いたことがある)・・・
ここで少し、イスタンブール株が持ち直す。
と言っても、ここまで歩いてきたのはこの光景のためではなく、僕がイスタンブールで楽しみにしていたものの一つ、”鯖サンド”を食べるためなのだ。

10年前のアジアで読んでいた情報ノートに「トルコの鯖サンドは美味い、喰うべし!!」と書いてあった時からの憧れ。
「鯖をパンに挟んだら一体どうなるのだろう???あまり美味しくなさそうだが、絶妙な化学変化が起こるのだろうか・・・」と思い続けた鯖サンドに出会う日が来たのだ。

よく言えば人懐っこく、悪く言えば無遠慮に勧誘してくるちょっとだけ不快な距離感のウエイターを適当にあしらいつつ一番美味しそうな鯖サンドを探す。

橋桁のしたの中では一番お客が多い場店に腰を下ろし(屋台のイメージだったんだけど見つけられず・・・)鯖サンドを注文して食べる。

気になる味は・・・・


鯖が美味しい!!


+1=3になるという絶妙な化学変化は起こっておらず、
1(パン)+3(鯖)=3というちょっとだけ失敗した化学変化だが鯖の美味しさがあるので結果美味しい、という味。

バンズや野菜と合わせても美味しいといえば美味しいんだけど、やはり米と食べたほうが美味しいのではないか?と日本人の僕は感じてしまう。でも鯖自体は脂がのって非常に美味しかった。

食後、橋を越えてアジアサイドの新市街へ。
遠くから見たときは「この橋を越えたら・・・」的な感慨があったが、渡ってしまえばなんて事はない、同じ国である。

所詮、アジアだのヨーロッパだのという境界は力を持ったお偉いさんたちが勝手に決めただけのことなので、その境界を越えたら急激に何かが変わるというものではないのだろう。
新市街をしばらくぶらり。

名前は新市街だが、旧市街が完全な観光地になっているのに対し、新市街はいまだ道具屋筋とか木彫り筋とか職人の人々ゾーンが栄えているようで、そういう、地元の人たちのいる地区のチャイハネ(お茶屋)でチャイを飲むと非常に心落ち着く自分たちがいる。

やっぱり、観光を中心にする旅はすでに終了したのだろう。あとは人、自然、アドベンチャー中心の旅。それに飽きる、もしくは満足した時が帰る時だなのだ。

お茶休憩のあと、露天の搾りたてオレンジジュースを堪能する。オレンジ4個使って1L’(45円)これが街に出ると5Lとかで平気で売っているので恐ろしい。

その後、お洒落ゾーンで雑貨屋などをウロウロ。(質は高いが値段は日本並みのようだ)
旧市街への帰り際、美味しそうな鯖サンド屋を発見。「もしかしたらここならば1+3=5になるかもしれない・・」と明日訪れてみることに。

観光地の塔は入場料問題で結局登らず、そのまま帰ることに。バザールを抜けながら帰ったのだがここには大したもの売っていないくせにすごい人だ。でもこういう活気は好き。
バザールのトルコ人が「バザールでござーる!!」と懐かしいネタを適切な使用法で使っている様子に、ほほぅ・・と少しだけ感心する。

いったん宿に戻り休憩後、ブルーモスク見学。

外からの圧倒的な存在感、中もやはり綺麗。
これは観光地になるわ・・・と納得の出来。もし、エジプト、ヨルダン、イスラエルなどに訪れていなかったらさぞ感動したのだろうな。

その後、公園のベンチで遠くのモスクを見ながら休憩。観光地とは適度な距離感で対峙するのが合っているようだ。
ガキ大将風のやんちゃな子供らがお腹を出しながら遊び回る様子を見て”少しぐらい賢くない子のほうが平和な人間に成長してくれるのではないだろうか?”と何となく思う。
下手な賢さは(それを賢さと呼ぶかは別として)「人類のため、世界のため!!」とのうたい文句でよく考えれば全然自然じゃない行動を行なっている。

そんなよくわからないことになるのであれば「なんか、よくわかん~ねぇけど今、おで、たのしいぞ!!」という彼らの方が実に適切な人生を送っている気がするのだ。
「まずは地球上の人々が他の人にあまり迷惑をかけない(多少の迷惑は生きている以上だれだってかける)範囲で自分の人生を楽しむ、すると、そのうち自分の人生を楽しむためには他の人を幸せにしなければ物足りないと感じるようになる」という発達過程をとれたらよいのだろうな。

晩御飯屋を探しにウロウロするが僕らのリミット価格の2倍ほどの店ばかり・・・結局ケバブとかになるのだな・・・
諦めきれずに30分ほど穴場のレストランを探すが発見できず・・・結局、メトロ沿いの客で賑わっていたケバブ屋に。
アサはチキンサンド、僕は、チキンwithライスに。久々のライスにすごく惹かれたのだ。
が・・・出てきたのはライスなし・・・

本日は精神的に疲れきっていたし、メニューを説明しに来たウェイターが見当たらなかったので、「まぁ、あとで文句を言うとしてとりあえず食べよう」と食べはじめ、途中で、「米がついてないけど?」と他の店員に聞くと、「今日はもう、米がないんだよ」とのこと・・・・
 これは先ほどのウエイターに指導だな・・・と食後に「米が付いてなかったんだけど」と一応指摘する。
ここで「ごめんね・・・」ぐらい言ってくれればすでに食べ終わってるし「次から気をつけてね」で終わるはずであったのだが、「その分、ほかの具がすこし多かっただろ!!だからノープロブレムだ!!」との発言で予定変更。

この「ノープロブレム」発言で、今朝のこともあり、僕のイライラスイッチがあっという間に点火。
「お前がノープロブレムだろうが、こっちがプロブレムなんだ、お前の心情なんかは別に聞いてない」
と言うと、「でも食べ終わったんだからノープロブレムだ、明日来たら米が食べれるよ」と反省の様子が全く見えない。

本日、不得意な観光地巡りで疲れていたことも手伝い
「あぁ・・・そうか、君は嘘つきなんだね・・・。イスラム教は嘘付いたらダメって聞いていたんだけどな・・・。っていうことは嘘つきの君はアラーに怒られるね」と、宗教を引き合いに出す、反則的な発言を使用してしまうことに・・・

この言葉に先ほどまでヘラヘラしていた彼の表情が一変「嘘つきという発言は取り消せ!!」と怒ってくる。
「①君が米が付いてくると言った②だけど米はついてこなかった・・・。結論はどう考えても君が嘘をついてるよね?」
と言うと反論できないが「嘘つきを取り消せ!!」と起こる彼。

その様子を見たオーナーが「米がなかった分、フライドポテトをお土産に渡すからそれでいいかね?」と歩み寄ってきた。
完全にタカリになった感じなのだが、成り行き上受け取らないのも変なので(注文したものに米がついていなくて料金が同じだったので)受け取り、「これで問題無い、ありがとう」と帰宅の途についたのだが・・・

・・・その後、自己嫌悪・・・相手の対応が悪かったにせよやはり宗教を絡めてまで相手を攻撃するのはいささか大人気なかったな・・・と、反省する。

「反省するだけで実際にそれに対応する行動を行わないのはただの自己満足である」という考えも起こり、彼に「さっきはゴメンネ、君は嘘つきじゃなくて、ただ間違えたことを言ってしまっただけなんだよね・・・」ぐらい言ってあげようかとも思ったが、それも非常に不自然だな・・・と思い、結局放置することになった・・・結果、まだ自己嫌悪・・・

晩ご飯後、ブルーモスクのライトアップをみながらのんびり過ごすが何だかモヤモヤ・・・疲れのせいか、先ほど彼に言いすぎたせいか・・・

突然の豪雨のなかモスクの敷地で今後の予定を検討する。
とりあえずまず向かうのはパムッカレかな。
敷地にいるあいだに、トルコの親日おばちゃんなどがトルコ語でいろいろ話しかけてきた(どうやら昔日本の、東京、大阪、名古屋などに研修で言ったことがあるらしい)
もう少し僕らがトルコ語を話せたらな。
一日、単語の記憶をさぼると、綺麗さっぱり2日間で覚えた単語が消えている・・・虚しい。

22時半にホテルに戻り、ぼくらのドミに戻ったのだが、部屋には僕らだけ。個室扱いでいいのだろうか?いや、待てよ・・・これは深夜に予約客が大量にやって来るパターンか・・・・

とりあえず到着までに熟睡してしまおうと0時半就寝。

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