2012年10月12日金曜日

田舎を出発→2人の将来を揺るがす絶景道→計り知れない地層→テロか?→野宿場所ばれる・・・



10月10日
本日の走行距離96km 計6093km

7時半起床
サフラが朝からせっせとご飯を作ってくれた。

朝ごはん
・フライドポテト
・焼きピーマン緑赤
・チーズ
・蜂蜜
・サラダ
・パン
・チャイ

食後、「何か僕らにできる手伝いがあればするよ!!」と伝えたのだが「野菜の収穫が忙しいのは夏だけで、もう収穫が終わるまで2週間きってるから大丈夫じゃ」とのこと。役にたたない夫婦である。
アハメッドが昨日チャイをのんだUzundere村まで送ってくれ、ここでお別れ。今回も本当に素敵な出会いでお別れがさみしいな。

9時45分出発
出だしから緩やかな下り。
深い渓谷やそこに点在する小さな集落をを見ながら走るのに最適なスピードで降る斜度が心地よい。

それにしても絶景すぎる・・・

あまりに絶景過ぎてアサが「このまままだ数年自転車旅をしたい・・・」と言い始めた。
どうやら一旦一時帰国してもう一度稼ぎなおして自転車旅したくなったようだ。
これについては悩むところであるが、一応、予定通り今回の旅で終えるのを第一候補として考えることとする。

このまま続けるとエンドレススパイラルにはまり込んでしまいそうなのである・・・
(実際問題、日本や外国でお金を稼ぎながら旅をし続けることもそこまで難しい事ではないのだとわかってしまったの今、決断してしまうととんでもない事になる)

まぁ、今後の人生を揺るがされるような絶景であったと言う事だ。

16kmぐらいのあいだひたすら絶景、地層が
・ぞうの皮膚
・年輪
・バームクーヘン
・くるみの中身
のように見え面白い。

どうやって隆起などを繰り返したらこんなグニャグニャの岩壁が出来上がるのだろう?地球の神秘である。

眺めながら、視覚からこういった絶景の情報がInputとして脳に辿りつき、Outputとして感動するという感情が出る経緯はいったいどうなっているのだろうか?と考えてしまう。
一体自分の頭は何を基準に「感動する」「何も感じない」と判断しているのだろうか?一度自分の脳に尋ねてみたいところである。

20kmちょっと走りスタンド休憩するとドイツ人ツアーバスがいた。
彼らはアルメニア→グルジア→トルコと周っているようだ。
さすが自然好きのドイツ人、渋いところを付いてくる。
ドイツから走ってきたと言う事で僕らがバシャバシャと写真に撮られる。

休憩後走り出すと道路工事地帯に突入・・・工事中の場所はぬかるんでいる泥が飛ぶ中ひたすら走る。
大きな工事をしているようだ、今後きれいな道ができるんだろうな。

50kmほど走り、小さな町でチャイを飲みたかったので小さな店に行くと、「止まれ!!爆発があるから止まれ!!これ以上進めないぞ!!」と言う村人達・・・


「なんだ!!テロか!!」と少し焦る・・・そして少し興奮する。


しかし話を聞くとテロではなく工事の一環の爆破だそうだ・・・まぁテロじゃなくて良かった。
「5分後に爆破があるから屋根のある小屋の中で待て」と廃墟の中に案内してくれた。
しかし、5分後と言われたがなかなか爆破しない・・・「ほうとうか?」と疑いつつ世間話に興じ始めた頃突然


ドドドド!!ゴゴゴゴーン!!


と爆発音。
裏の山の頂上から爆発に伴う白煙がモクモクと昇っていた。

これは知らずに走っていたらテロだと思ってパニックになっていたかもしれないな・・・

その後、「2km先に上りがある」との言葉通り急激な上りが1kmほど・・・未舗装路のため非常にタイヤがすべり上りにくい・・・
最後の方のみアサを手伝う。

その後は眼下を流れる川と崖に挟まれながらひたすらはしると、トンネルゾーンがやってきた。
昨晩アハメッドに雑誌を見せられ「この地帯には12個トンネルがある」と言われてたな。
僕の自転車の電灯の調子が悪く(イスタンブールでタイヤを外した際に線が切れた・・・)電気のないトンネルはアサの光を見ながら進む。

トンネルを越えた瞬間に景色が広がり、はるか眼下にデンと佇む湖が見え、綺麗。
この道は工事さえしていなければ、文句なしでこの旅、最高。湖だけでもイタリアのコモ湖なんかよりずっと良い。

トンネル地帯を無事越えて、最後一気にガガガ!!と300m分ほど下ると街が見えてきた。小さいかと思ったら予想よりずっと大きく人が多い・・・

本日この町で休憩しようと思っていたのだが、テントを張るスペースがなく、ホテルも急な丘を5kmほど上らなければならないとのこと・・・

困ったな・・・とりあえずスタンドでコーヒー休憩して現実逃避。
最近気がついたが、スタンドでNescafeの一回分コーヒーを購入すれば、お湯もコップもスタンドにあるのでゆっくりとくつろげる。

そして現実の問題を再び見つめなおして本日の宿泊場所をどうするか検討する。
・坂の上のホテルは上るのが大変そうなので却下
・次の町までは30kmあるので却下
・次のガソリンスタンドも30kmあるそうなので却下
・このスタンドに張らせてもらうのは人の出入りが多すぎるし窮屈なので却下

結果
解決案が出ないままとりあえず走り出してみることに決定。

走り始めたら何か答えが見つかるだろう・・・・見つからなかったら最悪30km走れば良いだけなのだ。

そして走り始めてさっそく現れたトンネルを3個ほど越えると・・・
なんだか無人っぽい建物を発見!!
これは良い、と建物の裏で暗くなるまで今朝アハメッド宅で山盛りいただいた取れたて野菜とパンを食べながら休憩する。

どうやらここはトンネルの変電所のようだ。
道路のすぐそばだが、上手い事、死角になっているので落ち着けそうだ。

18時に日が暮れ始めたのでテントを貼り、中で日記を書きながらくつろぎ始めた時、一台の車がやってきた・・・
が、誰も降りることなくそのまま出て行った・・・

ただのUターンだったのかな???

管理人であれば事情を話せてすっきりと泊まれたのに・・・(もしくは移動させられた)
まぁいいや・・・と再び落ち着き、1時間ほど経って19時半だがすることないので寝ようかな、と思った頃に、再びテントの外からヘッドライトの光が・・・

表に出ると、先ほどの車・・・

そして「ここは変電所で危ないからテントを張ってはいけない!!」とのこと。
それならさっき言ってくれよ・・・と思ったが、非はこちらにあるので「雨も降ってきたし真っ暗なので、移動したくないのだが、どの辺りまで離れたら張ってよいか?」と尋ねると「500m程移動してくれ!!」とのこと。(建物の裏から出たため完全に大通りの横だけど・・・)

一旦張ったテントを移動するのは大変だが、宿泊を許可してもらっただけでも感謝しなければならないのだろう。
「変電所の近くにテントを張ってはいけない」と一つ学習した。

その後、雨脚が強くなるが、高度が下がったため気温が高く21時頃快適に睡眠。

2 件のコメント:

  1. かなりのご無沙汰をしていました。
    病院ママです。

    いつも楽しくブログを拝見しています。
    エアメールが届くのも楽しみにしています。
    ただ···、何度となくコメント書き込みにチャレンジするものの
    なぜか失敗してしまい…(>_<)
    大事な7日の日もコメントが送信できず、すみませんm(_ _)m
    素敵なお祝いができたみたいで勝手に参加気分になっていました。

    大変なことも多々あるんでしょうが、
    素敵な出会いと想像を超える絶景がありと、
    楽しい旅を送られているんてすね。
    帰国が延びるのかな?と私も思ってしまいました。
    またブログで一緒に旅を楽しみつつ、
    元気に、満足のいく帰国となることを楽しみに待っていますね。
    くれぐれもお体に気をつけて!

    病院ママでした。

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    1. お久しぶりです!!日本もそろそろ肌寒くなっている頃だと思いますがお元気ですか?
      すいません、ブログのコメントの件ですが、僕がコメントが来ていることに気がつかないと反映されないようなので、そのせいだと思います(笑)

      7日のことを思ってくれている人の存在があるだけで僕らはとても嬉しいです、ありがとうございます。
      帰国がいつになるのかまだ未定ですが、日本に帰国した際にはまた色々とお話させてくださいね。

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